リコちゃんとピンくんと双極性障害

双極性障害の夫婦のお話

カウンセリング 2回目 その2

あらすじ

前回の続きです。

↓前回

pinkun.hatenablog.com

 

 

 

 

リコちゃんの鬱やパニック発作といった面に対して

ピンくんとカウンセラーさんは分析をしていきます。

 

 

 

ピンくん

妻は、睡眠のペースが乱れすぎてしまっていて

決まった時間の前後にベッドに入っても

ずっと目が冴えてしまうようです。

さらにそれもストレスで

ますます寝られなくなっていくというか

 

オノダさん

そちらも奥様の課題だと割り切りたい部分ですね。

寝る時のお部屋は別ですか?

 

ピンくん

別にしていますね。

 

オノダさん

それは良かったです。流石に、深夜すぎるので

同じ部屋でパニック発作に付き合うのは避けたいですね

 

ピンくん

ただ、次の日がテレワークの場合

出勤時間に余裕ができることもあるので

奥さんの部屋にマットレスを移動して寝たりします。

少し安心してパニック発作が出にくくなるようです。

 

オノダさん

それくらいが十分な対応だと思います。

できる範囲のことをやれているかなと

しかし、それでも完全にパニックは防げないですよね?

 

ピンくん

はい、その辺りは対処できないのですが

ずっとどうにかしたいと思っていました。

そして最は、ふとした事から改善の傾向になってきました。

 

オノダさん

何か改善できましたか!

 

ピンくん

はい、前回のカウンセリングで

どうしても伝えるべきところは伝えていくしかない

という方針を立てていたので、それに従いました。

やはり第一は睡眠と考え

多少のパニック発作は耳栓で無視することにしました。

本人には伝えておりませんが、無言のメッセージというか、、、

 

オノダさん

はい、それでいいと思います!

直接、ストレートに伝える必要はありません。

そのように少しずつ、課題を分離していければ良いと思います。

また、睡眠に注目したのはかなり良いですね。

睡眠時間の不足は、食事を摂らないなどよりイライラしますから

無理かどうかの範囲を決めるときに

まず睡眠が確保できるかどうかというのは重要です。

 

ピンくん

夜にパニック発作が起きたことについては

後で妻から話をされます。

しかし、対処しなかったことを責める感じはないので

まあ、いいのかなと思って流しています。

 

オノダさん

良かったですね!

しっかり睡眠をとったピンくんさんがいる

という状態の方がいいと思いますよ。

 

ピンくん

はい、睡眠は妻が自分で頑張る癖をつけてもらおうと思います。

 

オノダさん

前回、奥様が「何かのせいで」ということが多い話がありましたね

今回のように、奥様が自分の睡眠は自分の責任で対処するべきだ

と考えられるようになれば

「何かのせいで」と考えることも減り、だんだん安定してくると思います。

 

ピンくん

少しずつですが、責任を手放していきたいですね。

 

オノダさん

「自分の病気は自分で治せない」

という考え方から

「自分の病気を治せるのは自分だけ」

という考えへと変わっていけるはずです。

 

ピンくん

課題の持ち方については、だんだん分かってきました。

しかし、それについて思うところがあるので

それも聞いていただけますか。

夫婦関係の歪さの根がここまで深くなってしまった原因と言いますか

 

オノダさん

はい、そちらも教えてください

 

ピンくん

僕がこれまで行ってきた対応で

良くなかったと思うところがあります。

妻は一番大切な人だから特別扱いしようとか

そんな人に嫌われたら嫌だな

というスタンスで接していたことがあり

それが今の状態につながると思います

 

オノダさん

なるほど、少し優しくしすぎたというか

甘えさせていたのですね。

少し、鬼になりましょうか

 

ピンくん

鬼ですか!

 

オノダさん

はい、心を鬼にしましょう。

ある意味

甘やかして喜んでもらい

怒らずに相手の言う通りにする

というのは、他人に対する楽な対処法なのです。

 

ピンくん

はい、ここまで、僕の対応というのが

その場その場を切り抜けるためだけの

姑息な手段になってしまっていたなと思いますね。

 

オノダさん

それですと、奥様が治る方向にはいかないはずです。

治らないならまだしも

いつの間にか、さらにピンくんさんの責任にさせられますね。

 

ピンくん

長い目で見ると、そうですよね

 

オノダさん

今回のケースのように

手放してみたら、思っていたより怒らないとか

そういうものから見つけていたらいいですね。

思ったより多く見つかると思いますよ。

 

ピンくん

先は長そうですが、頑張ってみます。

 

オノダさん

イメージですが

パートナーがいない、双極性障害の方がいるとします

そういう方は、まず鬱状態を自力で潰さなければいけないですよね。

仕事に行かないといけないですから

 

ピンくん

そうですね

 

オノダさん

対して、今の奥様はお仕事をされていませんよね。

あ、お仕事をしないとだめという話ではないですよ。

しかし、その点でどうしても

自分は病気を治さなくても良い

と思ってしまっている部分はあると思います。

 

ピンくん

確かにですね。

 

オノダさん

双極性問題は、確かに躁と鬱でどちらも問題ですが

ある意味躁状態の時は自分の面倒は見れますよね。

奥様の場合、鬱の時の方が問題のように見えます。

人に寄ってとか、個人による程度もありますけどね。

鬱を潰すというのに目を向けると、今の状態はいかがでしょうか?

 

ピンくん

やはり、特に何もできていない気がします。

 

オノダさん

確かに辛いことですし、なかなかコントロールしにくい部分ですが

うつ状態の潰し方というのはあります。

 

ピンくん

そうなのですね、教えていただきたいです。

 

 

次回へ続きます。