リコちゃんとピンくんと双極性障害

双極性障害の夫婦のお話

カウンセリング 2回目 その3

あらすじ

前回の続きです。

↓前回

pinkun.hatenablog.com

 

 

 

鬱状態の潰し方について

カウンセラーさんが見解を述べます。

 

 

 

オノダさん

双極性障害の方によく言うのですが

躁状態を潰しましょう。

 

ピンくん

あれ、鬱状態が問題ということでは?

 

オノダさん

はい、鬱状態の方が問題ですが

比較的コントロールしやすいのは躁状態の時です。

鬱状態の時は、もうこれ以上落ちたくないと思っても

自分でコントロールできません。

何か変えることができるのは、躁状態の時になります。

 

ピンくん

双極性障害躁状態の時って

自分に鬱状態のことがあるのを忘れちゃっているのかなってくらい

元気な時がありますよね。

そこで、何かをするといいということでしょうか?

 

オノダさん

そうですね。振り幅が厄介なところですよね。

何かをするのではなく、何もしないことです

しかし、躁状態をセーブしましょう。

 

ピンくん

躁状態の万能感に

身を任せないようにするべきなのですね。

 

オノダさん

躁状態の時はいくらでも元気に行動できるような感覚があり

今までの鬱状態を取り返したい気分もあります。

そのため極端な行動も増えてしまいます。

しかし、そこで意識してしっかり行動をセーブします。

すると、次の鬱状態での落ち幅が減る傾向になります。

躁と鬱は振り子のようなもので

片方の振り幅が大きければもう一方に影響が出るという関係になります。

 

ピンくん

鬱の幅が減り、すると次の躁の幅も減り。。。

と、だんだん振り子の振り幅を少なくしていくのですね。

 

オノダさん

徐々にですが、振り幅がなくなっていくはずです。

まあ、これは奥様が自身で理解できないとどうしようもないし

下手に伝えると怒らせるだけだと思うので

一旦はまず、ピンくんさんの知識としてもらう

というところが大きいのかと思います。

 

ピンくん

正直、現在の状態はというと

躁の時にやりすぎているところがありましたね。

そのせいで、鬱状態の幅も大きく

治らない状態になってしまったような気がします。

 

オノダさん

何かやりたくなっても

「今日はここまでにしておこう」

と考えることが重要ですね。

気持ち的にも、躁状態でやり溜めておけるなら

鬱状態があってもいいような心持ちになりがちですし

 

ピンくん

うーん。理論はわかりました。

しかし、妻は躁状態だと全く寝れなくなってしまうのですよね。

寝れないので、急に料理を作り溜めたりします。

躁状態に何かやり過ぎることをやめたくても

そもそも眠れない、というのはどうするといいのでしょう?

 

オノダさん

全然眠れないのですか?結構極端ですね、、、

ちなみに、何時間くらいになるのでしょうか?

 

ピンくん

2、3時間になりますね

 

オノダさん

そんなにですか!

それは、相当鬱の落ち込みが激しそうですね

 

ピンくん

眠れなくても、ベッドにいるようにしたことはありますが

それで不安が増してパニック発作が、、というようなこともあって

 

オノダさん

どうにかして規則正しさを持ちたいですね。

振り子の幅がどんどん狂っていきますので、、

部屋を暗くするとか、スマホなどを見ないとか

今、やり過ぎているなとか、明日でもいいよとか

ピンくんさんからは声掛けするくらいですかね

 

ピンくん

「眠れるものなら寝たい」

「暇すぎて、何かしてないと不安になる」

と言われてしまうのですよね

 

オノダさん

申し訳ありませんが

そこがピンくんさんから現状働きかけられることの限界になります。

躁状態でも、本人がどれくらい自覚があるか

だいぶ程度があり気づいていたり気づいてなかったりですね。

少し言い返されてしまうかもしれませんが

何か他者の意見を伝えてあげるのは結構重要です。

自分はいつ躁状態なのかなと、自覚できる材料になります。

 

ピンくん

頑張って、少し伝えてみるのを習慣づけてみます。

 

 

次回へ続きます。