リコちゃんとピンくんと双極性障害

双極性障害の夫婦のお話

カウンセリング 1回目 その4

あらすじ

前回の続きです

↓前回 

pinkun.hatenablog.com

 

奥さんの印象を伝えきったため

カウンセラーさんからの怒涛の分析結果のターンです。

 

 

 

ピンくん

妻の監修したメッセージを母親に送っている件について

もう少し補足します。

僕がそのようなことに逆らえなくなったのは

それぞれの実家のパワーバランスが関係しています。

もともと、僕らが結婚した時

妻のご両親からは、お祝いのお金をたくさん頂いていたのですが

僕の実家からは雀の涙ほどしか出さなかったのです。

 

オノダさん

そのようなことがあったとしても

いくら何でも奥様が操作的に見えますね。

 

ピンくん

お金の件もほんの一部で

祖父がひどい事を言ったりしたこともあります。

そういった細かい何かが、積み重なってきてしまったというか

 

オノダさん

奥様の言い分に納得してやるのであれば良いのですけれどね。

ピンくんさんの実家に対してそれほどまでの主張があるのであれば

やはり奥様が自分で行動しないといけない部分だと思います。

 

ピンくん

そうとも思うのですが

どうしても、自分の妻と実家やが対立したとき

夫は妻側に立たなければいけない、というイメージがあります。

 

オノダさん

ピンくんさんはそういった一般イメージを取り入れる中で

程度を見失っている気がします。

 

ピンくん

そうですね。。。

最初に監修付きのメッセージを送った時は納得の上だったのですが

こうして他人に話してみると

やはり辛い中やってしまったと思わざるを得ないです。

 

オノダさん

そういうことがあるとどうしても

奥様は病気の面もうまく免罪符にしてしまっていると思います。

ピンくんさんが気の利いた対応をできなかったことに対しても

その負い目をうまく突いてきているような感じです。

奥様は、常に問題を「何かのせいで」と考えてしまっているので

幸せから遠ざかっていく一方になってしまっています。

 

ピンくんさんのご実家の対応は、良いものでは無かったかもしれません。

何か嫌な言葉や対応があったことも事実なのでしょう。

でも、それが全ての悪循環の発端などではないので。

 

ピンくん

今は、僕の視点で話しているので

そう言った説明が多くなっているところもあると思います。

 

オノダさん

本日お伺いした内容からお話ししていましたが

私の方でカルテから読み取れた内容も付け加えますね。

奥様には、病気について治そうという意思が感じられず

病気がいかに深刻であるかを周りが理解するべき

という考え方が強くあるように感じられたんですね。

 

ピンくん

まあ、そうですよね。

正直そうなのではないかと思っていました。

 

オノダさん

ちょっと確認しますね。

診察されたクリニックは4軒目だとお伺いしましたね。

当院にかかる前に受診していたクリニックのことをお伺いします。

そちらでは障害者手帳及び障害年金の審査が通らず

当院で治療を受ける中で取得を目指したとありますね。

お間違いないでしょうか?

 

ピンくん

はい、間違い無いです。

以前のクリニックでは、どんどん症状が悪化するのに関わらず

障害者手帳障害年金に「甘えるな」と言い

診断書を書いてくれませんでした。

「あんたはまだそんな状態じゃない」と言われました。

それに妻が落ち込んでしまい、あの病院にはもうかかりたくない

と言うため、別の病院を探し始めました。

こちらを見つけて受診する際には

診察を続けたのち、将来的に診断書をお願いしたいことを初めに伝えていました。

 

オノダさん

それがいいか悪いかは置いて置きますが

そんな状態じゃない、と言われた際に

落ち込んだり、怒ったりするのではなく

自分はそんなに悪い状態じゃないんだと安心するという方もいます。

 

ピンくん

生活の不安定さもありましたし

不安を取り除き、少しでも安心したいという気持ちから

僕からも取得することを賛成しました。

 

オノダさん

一旦安心できたのは良いことだと思います。

しかし、やはり病気が奥様のアイデンティティとなってしまっていて

辛さをわかって欲しい、守って欲しい。

という感情が主役になっていそうです。

変な話ですが、こうなってきますと

「病気を手放せない状態」にあると思います。

 

ピンくん

手放せない、ですか。

 

オノダさん

はい、そうですね、、例えば

調子の悪い状態について深掘りしてきましたが

調子のいい状態というのはありますか?

 

ピンくん

はい、常に調子が悪いというわけではなく

どうにか起き上がれて家事ができたとか

1人で買い物に出かけられた、ということもあります。

 

オノダさん

調子がいい時もあるのですよね。

今の所、投薬のみの治療となっており、もちろん大事なのですが

例えば、その調子の良いタイミングについて

どうして調子がいいのかを分析するなど

自分で何か行うようなことはまだしていないですよね。

 

ピンくん

はい、していないと思います。

 

オノダさん

奥様には、ある程度主体的にそういうことを考えて欲しいですね。

奥様が自分の意思で病気を手放そうと考えられるようになれば

ピンくんさんは、かなり楽になると思います。

 

ピンくん

はい、、楽になりたいです。

 

オノダさん

注意点ですが、これを伝えると絶対怒りますよ。

図星なので。

 

ピンくん

はい、怖くて言えないですね。

 

オノダさん

疾病利得という言葉があります。

そのまま、病気であることで得をするという意味なのですが。

奥様は病気によってピンくんさんを繋ぎ止めている側面があると思います。

「こんな病気の私を見捨てるの?」と

 

でも、ピンくんさんはお母さんではありません。

本当は対等であるはずのパートナーを支え

今でもずっと無理をしている。そして、どこかで背負いきれなくなり

見捨てるしか無くなるか、最悪、壊れてしまう。

 

そういう未来があることを、奥様は気づいていません。

 

と、心理士としてここまで言っちゃうと怒られてしまうかもしれませんが

 

ピンくん

うぅ、、

どうしたらいいでしょうか

 

 

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