リコちゃんとピンくんと双極性障害

双極性障害の夫婦のお話

双極性障害と診断される前 〜結婚まで

あらすじ

ピンくんとリコちゃんが結婚するまでのお話

 

 

 

リコちゃんと初めて出会った時

オットリした子だな、とピンくんは感じました。

マッチングアプリでの出会いでしたが

何か雰囲気が気になり、その日のうちにピンくんから告白して付き合ってもらいました。

 

付き合い始めてからしばらくは

映画を見てからお酒を軽く飲んで帰ったり

お互いのお家でご飯を作って食べたり

おすすめのドラマやアニメなどを勧めあったりと

インドアなデートをしていたのですが

 

リコちゃんが運転ができないピンくんを連れて温泉旅行へ行ったり

急に変わった場所で食事したいと思いたち、ディナークルーズへ行ったり

2人で一日中都内を散歩して、美味しいパン屋さんを見つけたり

元気の良いデートをするようになりました。

 

オットリした雰囲気のリコちゃんの中にある快活な性格が

ピンくんにはとても心地良く、どんどん好きになっていきました。

 

記憶力もよく、忘れ物の多いピンくんを助けてくれたり

頭もよく社交的で、初対面の場などでもじもじしているピンくんを輪に入れてくれたり

リコちゃんはいつもピンくんのことを考えていてくれて

ピンくんはそれに嬉しさを感じていました。

 

リコちゃんは早い段階で、うつ病と診断されていることを教えてくれていました。

 

当事は派遣でお仕事が出来ていましたし

たまに体調が悪く仕事を休むことがありましたが

休めば、すぐに元気なリコちゃんに戻るので

ピンくんが感じる問題といえばそれくらいでした。

 

ピンくんは、リコちゃんには少しまとまった休みが必要なのではないかと思いました。

ピンくんの扶養に入ってもらい、不安感を少しでも減らして。

いつも元気なリコちゃんになってほしいと思いました。

 

結婚したいと伝える言葉があっさり過ぎたり

焦り過ぎて、扶養の方が安心な理由など、経済的な面の説明を出し過ぎてしまったり

あまりにも下手なプロポーズは、今日までずっとリコちゃんから

「プロポーズだけは理想じゃなかったな」

などといじられます。

 

それでも、そんな拙いプロポーズから

ピンくんがリコちゃんを支えたい気持ちは汲み取ってもらえたので

結婚することになりました。